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東京人が知らない「ガラナ」という北海道民のソウルドリンク。でもなんで北海道だけ?社長に聞いてきた

カルチャー 函館 航空 永田優介

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こんにちは。ハットがトレードマーク、ライターの永田優介です。巷では「ナッツ」なんて呼ばれてます。

今回はAIRDO旅行記番外編をお届けいたします。

みなさん、ご存知でしょうか。北海道には 「ガラナ」という、コーラよりも人気な炭酸飲料があることを。 見た目はコーラに近いのですが、独特の甘みの中にパンチを感じる味わいで、何十年にもわたり北海道民に愛飲されています。

ちなみに、こちらがガラナ。瓶タイプ以外にも、もちろんペットボトルタイプ、缶タイプが販売されています。

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とはいえ、疑問に感じませんか?
「なぜ、ガラナは北海道だけで人気なのか?」と。

そんな疑問を解決してほしい、と北海道の航空会社AIRDOにご依頼をいただき、今回ガラナの工場がある函館へやってきました。そして、『コアップ・ガラナ』(商品名)を製造する株式会社小原の小原社長にお話を伺ったのですが、ガラナが北海道で愛される理由がめちゃくちゃロマン溢れるんですよ。

えっ? その前に、隣りにいる女性は誰かって?
まあまあ、落ち着いてください。順を追ってご説明していきましょう。

本場のガラナを求めてブラジルへ渡った「謎の女性」の正体とは?

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9月某日、午前6時20分。羽田空港AIRDOカウンターに来ました。「函館取材なら日帰りでいけますよね?」と朝イチの函館行きの便を手配いただいたのですが、眠すぎ。

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とりあえず、飛行機で爆睡します。

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函館に到着しました。秋の北海道。朝は風が少し冷たく気持ちいいです。
さて、AIRDOからは「道中を案内するスタッフとして、当社の客室乗務員が同行いたしますので函館空港で落ち合ってください」とのこと。だけど、ひとりの方が行動しやすいし、お土産だってゆっくり見たいし、誰も同行しなくていいんだけどな……。

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「ナッツさんですか? 同行させていただく河原です」

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「あっ、ども。ナッツです。よろしくお願いします。わざわざ来ていただいて申し訳ないですが、こういう調査は慣れているので、僕だけでも大丈夫ですよ?」

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「……ナッツさんはガラナを毎日飲むくらい、ガラナを愛していますか? わたしはもちろんライターではありませんが、取材というのは、取材対象への愛が必要ではないのでしょうか。わたしは本場のガラナを求めてブラジルまで行ったことがあるくらい、ガラナへの情熱、そして愛があると自負しております。今回ガラナをつくっている会社の社長さまにお会いするのに、ガラナへの愛がなくては失礼ですよね? だからこうしてわたしがいるんですよ」

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「……」

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「……じゃあ、一緒に行きましょうか」

冒頭で登場した「謎の女性」の正体は、AIRDOで客室乗務員を勤めるガラナガチ勢の河原さんという方。ガラナへの情熱がすごそうなので、同行してもらうことにしました。お土産の時間がなくなってしまうので、さっそくコアップ・ガラナの工場へ向かいます。

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空港からタクシーで数十分。『コアップ・ガラナ』を製造する 工場へ到着したので、河原さんとの茶番もそろそろ終わりにしたいと思います。北海道でガラナが人気な理由を探りましょう。
(気づいたら、河原さんは制服から私服へ着替えてました)

出荷本数は年間550万本!コアップ・ガラナが誕生する現場へ

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「ナッツさんだよね? ようこそ、いらっしゃいました! どうぞ、どうぞ!」

『コアップ・ガラナ』を製造する株式会社小原(おばら)の小原社長がお出迎えしてくださいました。応接間に通していただくと、お茶の代わりにさっそくガラナが。

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実は僕も北海道出身なので、ガラナはとても懐かしい飲み物。大学時代は授業の合間によく飲んでました。

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「懐かしいー!!!」

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「うん、やっぱりこの味ですよね」

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「ナッツさん、ガラナの人気の秘密を知りたいんだよね? だけどその前に、まずは工場を見学してみるかい?」

ということで、白衣に着替えて工場内を見学させていただきました。

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「これは液糖を保管する設備。だいたいのドリンクの原料欄に “果糖ぶどう糖液糖” って書いてあるでしょ? 日本だとね、輸入とうもろこしを原料としたコンスターチからつくられることが多いんだけど、コアップ・ガラナは北海道産のじゃがいもを原料としてつくってるんだよね」

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なんだろ、この白衣の似合わなさ。

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僕も、小原社長がかぶってる帽子型がほしかったな。

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「容器はこういう状態で届くんだよ」

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「届いた容器は工場内で洗浄。僕らはガラナ以外に炭酸水もつくっててね」

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「そして、ここで容器に詰めていく。ガラナは年間で約550万本をここで製造しててね。この春は北海道新幹線絡みで物産展も多く開かれてたから、売上は2倍以上、はっはっはっ」

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「そして、1本1本を目視で確認する。全部、人がやっているからね、30分ごとに配置交代をしているんだ」

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「最後は箱詰めして出荷。ちなみに1日につくるのは1種類のみ。製造レーンの設定を毎回変更しないといけないからね、今日は炭酸水だったけど、ガラナも流れは同じ流れでつくってるんだよ。それじゃあ、戻ってガラナについて話そうか」

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なんとなく、ガラナが世の中に出回る製造過程を把握することができました。それでは、ようやくガラナが北海道で人気な秘密に迫りたいと思います。

「フロンティア精神の象徴」ガラナが北海道民に愛される3つの理由

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「そもそも、ガラナはブラジル原産の植物。その果実を使って飲料にしているんだけども、インディオの人たちはガラナを飲んで三日三晩踊り続けたなんて話もあるんだよね」

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「ガラナの成分は身体にも良くて、ボケ予防にもなるんだよ。だからわたしも毎日飲んでるからかね、今年で65歳だけど、元気でしょ? はっはっはっ!

しかもガラナは疲労回復、スタミナ増強と、言ってしまえばエナジードリンクの走りみたいなもんなんだ。だからわたしは7人も孫がいてね。それもガラナのお陰かもしれんよね!」

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ナッツ「なるほど、ガラナってすごいんですね。でも、ブラジル原産のガラナがなぜ北海道にやってきたのですか?」

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「それね! さっそく本題に入ろうか。北海道民がガラナを愛飲する理由は3つあると思っていて。
ガラナが北海道へ上陸した理由にも繋がるんだけども、昭和30年代前半、コーラが日本にやってきたのよ。それでどうにかコーラに対抗できないかと調べた結果、コーラが販売で苦戦していたのがブラジルらしいぞ、と。その理由はガラナがすでにブラジル国民の間で愛されていたから。

じゃあ、コーラの販売が関東よりも遅かった北海道では、先にガラナを流行らせよう!としたのが1つめの理由。先にガラナが流行ったから、北海道民はコーラよりもガラナに慣れ親しんだのね」

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「じゃあ、なんでこれまでなかったガラナ飲料が、北海道で定着したのか。それは北海道・東北エリアの人々は、環境要因が影響して甘いものを好む性質があるのよ。 まだ昭和30年代なんて清涼飲料水なんて珍しかったから、ガラナは北海道民の味覚に見事受け入れられたんだよね。これが北海道民がガラナを愛する2つめの理由」

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「3つめの理由は、フロンティア精神よ。北海道は開拓使によって切り開かれた土地。北極星を目印に、北へ北へと進んでいったでしょ。そして日系ブラジル人が何世にも渡って存在しているように、ブラジルというのも日本人にとって開拓の象徴。
そして日本人にとって開拓の象徴であったブラジルのガラナは、フロンティア精神を持った者たちが愛飲する飲み物なわけさ。つまり、ガラナはフロンティア精神の象徴たる飲み物ということ。ロマン感じるでしょ? これが3つめの理由だね」

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ナッツ「うわー、なんかいい話。でも、それだけ北海道で売れているのに、なんで本州で販売しないんですか?」

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「だって、ガラナは北海道のソウルドリンクだもん! 北海道だけで飲める、北海道民が愛するガラナじゃないと、ソウルドリンクと呼べないべ。これが全国で飲めるようになったら、それは北海道のソウルドリンクじゃないでしょう。だから、これからも北海道を大事にしていきたいのよね」

“本州で売れば、もっと販売本数を伸ばせて売上つくれるのに!” そんな金儲けを考えてしまった自分が恥ずかしくなってきました。僕も北海道出身として、北海道を大切にしたい。北海道のソウルドリンクをこれからもずっと残したい。北海道へ訪れたら、必ずガラナを飲もうと決意した瞬間でした。

実はコラボガラナもたくさん!ガラナを愛する女性がいざ実飲!

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コアップ・ガラナ、実は様々なタイアップガラナを展開されています。北海道の空港やお土産屋さんなどで見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は小原社長のご厚意で、4タイプのガラナを用意いただきました。ここはガラナを愛するAIRDO客室乗務員・河原さんに試飲いただき、それぞれの味の特徴についてコメントをもらいたいと思います。

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まずは『金のガラナ』から。

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ゴクリ……。

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「普通のガラナとぜんぜん違う! なんでしょう、どこか優しく、身体に良さそうな味わいですね! あっ、なるほど。ポリフェノールが通常の1.5倍含まれている! どおりで身体に良さそうなわけですね!」

続いては、カロリーゼロのガラナを実飲。

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河原さん、安定の笑顔です。

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「こっ、これは……! 消える魔球のごとく、甘さがスッと引けていきますね。そうか、甘み成分が果糖ぶどう糖液糖じゃないからだ。こんなガラナは、新鮮です!」

そして次は『ホワイトガラナ』。こちらは ホッキョクグマの種の保存事業のために、売上の一部をエサ代として寄付しているそう。

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「パッケージかわいい!」

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「ガラナなのに、色が白い……。これが本当にガラナなの?」

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「ガラナだーーーー! ガラナの味わいを残しつつ、後味がスッキリしているので、これは女性の好きなテイストに仕上がってますよ! おいしい!」

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「彼女、いいレビューしてくれるね! はっはっはっ!」

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「最後は『まりもっこりガラナ』ね。」

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「あっ、ぜひいただきます」

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「あー、なんというか……表現しづらい味ですね。色もしっかり、まりもっこりカラーになっていて、うん。お土産にいいんじゃないでしょうか」

ネタでもなんでもなく、本当に表現しづらい味だったんです。伝わりづらいレビュー、お許し下さい。
というか、ガラナってお酒で割っても美味しそう。レッドブルウォッカとかホッピーみたいに、ガラナをお酒で割る飲み方は北海道で一般的ではないのでしょうか?

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「ちょうど最近売り出し始めたのがあるのよ!  サントリーのJIMBEAMと一緒に “がっつレモン” というのを居酒屋で展開していて! 1:4の割合でJIMBEAMとガラナを混ぜてね、レモンを乗せて。ホント、ホッピーと同じように1瓶で2杯楽しめるから、これはもっと流行ってほしいなぁ! はっはっはっ!」

うわっ、ちょっと飲んでみたいんですけど、がっつレモン。次、北海道で居酒屋に行ったときは絶対注文する。
そんなこんなであっという間に時間も経ち、工場ともお別れの時間です。

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せっかくですので、入り口の前で記念撮影。
いやぁ、小原社長のアグレッシブな様子を見ていると、ガラナのパワーってホント凄いんだなとつくづく実感しました。

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「いやぁ、ナッツさん。誰かに似てると思ったら、私の弟の長男にそっくり! 誰かな―ってずっと気になってたんだけど、いやぁスッキリ、スッキリ! はっはっはっ!」

社長の弟の長男……光栄です。
ガラナが北海道で愛される理由、理解しました。特に「フロンティア精神の象徴たる飲み物」であるというのは、ロマン感じちゃいましたよね。小原社長、本当にありがとうございました!

とはいえ、本当に北海道民はガラナを愛しているのか?聞いてみた

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はい、函館の観光名所・赤レンガで有名な金森倉庫へやってきました。
というのも、社長はそりゃ自分の商品だから、ガラナのことを良いように言うのは当たり前じゃないですか。
知りたいのは、実際の市民の声!
本当に北海道民はガラナが好きなんですか?
聞いてみました。

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まずは、タクシーの運転手さんにお話を伺ってみましょう。

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ナッツ「ガラナ、飲みます? ぶっちゃけ好きです?」

運転手さん「好きだよー、若い頃はもうガラナばっか飲んでたね。ホントに。ガラナ飲むと元気になるからね、毎日のように飲んでたかもしれんな。ガラナは大好きだよ」

あのね、北海道の人って笑顔がみんな優しい。こちらの運転手さんもホント優しさがにじみ出るいい笑顔でした。

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あぁ、函館いいところ。
続いては観光船のスタッフの方に、お話を聞いてみました。

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ナッツ「ガラナ飲みます?」

日焼けしたお兄さん「サウナ上がりはほぼ飲むね。1週間に3回くらいは飲んでるかな。絶対コアップ・ガラナ」

ナッツ「おぉ、コアップ・ガラナファン! サウナは週に何回行くんですか?」

日焼けしたお兄さん「サウナは毎日! だから2日に1本ペースだね。友だちはガラナを牛乳で割って飲んでるやついるよ、美味しいみたい」

ナッツ「ガラナミルク?! ちょっと気になる……」

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いやぁ、読者のみなさん、記事のために都合のいいことを喋ってもらったわけじゃありません。これが! 北海道民の真実なのです!

北海道民はガラナを愛しているんです!

ガラナ最高。北海道最高。

おわりに:AIRDOの機内サービスにガラナ登場!

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いかがでしたか?
ガラナがどれだけ北海道で愛されているか、そしてガラナが愛される理由について、少しでも理解が深まっていただければ、これほど嬉しいことはありません。

最後にガラナで乾杯でもしますかな。

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「河原さん、調査おつかれさまでした!」

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「くぅ~、西日が眩しいぜ。ガラナ、最高!」

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「ナッツさん、この場を借りて宣伝させてもらいますね」

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「10月からAIRDOの機内サービスでコアップ・ガラナの提供を開始するんですよ。AIRDOをご利用いただくお客様、そして北海道を愛する皆さまに満足いただけたら嬉しいなって」

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ということで、AIRDOでは2016年10月から期間限定で、機内サービスとして『コアップ・ガラナ』の提供を開始いたしました。北海道の航空会社AIRDOならではの空の旅を、ぜひお楽しみください。

また今回、僕が訪れた函館はとても楽しい街なので、興味を持たれ方はこちらの記事もどうぞ。
>>北海道でデートするなら函館に決まりだと思った話(前編)<<

>>北海道でデートするなら函館に決まりだと思った話(後編)<<

それでは、また会いましょう!
以上、ナッツでした。

書いた人:永田優介(ナッツ)

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1987年生まれ。北海道出身・東京在住。ライター・編集者・フォトグラファーを名乗る無職。趣味は映画館巡り。毎日精一杯生きていこうと思います。頑張ります。

Twitter:@nuts612