Yorimichi Airdo旅のよりみちをお手伝い

北海道でデートするなら函館に決まりだと思った話 後編(カツセマサヒコ)

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ライターのカツセマサヒコです。
前編に引き続き、公私混同の北海道旅企画・函館編(後編)をお届けします。

まず言いたいのがですね、最後に! 出てくる! カフェが! 超! 好きでした!! いや、全部最高な後編なのですが、とくに最後のカフェはロケーションも味も、素晴らしすぎたのです。あれは、ぜひ行ってほしいです。思わず親に薦めたほどでした。

とはいいつつも最初からテンション上がりまくりな1日でしたので、思う存分書いていきたいと思います。それでは、いってみましょー!

朝ごはんは釣ったイカをその場で食べられる市場で

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ということで2日目の最初にやってきたのは、函館駅二市場
ここでは海鮮類をはじめ、道内の新鮮な食物がところ狭しと並べられるため、平日朝でも活気づいています。

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ほら、「うまそう」という感想しか出てこないカニ。

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生きてるやつも、めちゃくちゃ元気。

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そんな函館朝市に来たらぜひおすすめしたいのが、こちらの元祖活いか釣堀です。

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生け簀にフヨフヨと泳いでいるイカに、針をかけて釣ることができ、さらにその場で捌いて食べることもできます。超新鮮。

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ちなみに釣るときは足がある方ではなく、頭にひっかけることがポイントなんだそうです。それにしても絵が可愛い。

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と、いうことでさっそくチャレンジです。男の意地を見せるため、頑張ります!

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はい、めっちゃカンタンに釣れました。

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水面から出た瞬間はびっちびち跳ねてました。その場で食べたら絶対うまい。

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ちなみに今回の同行者であるAIRDOの山田さんにも釣らせてみたら、僕よりもリアクションがうまかったのでライター替わってほしいと思いました。

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そんなわけで釣った2杯、2階に持っていくと……

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その場で捌いてくれます!!!

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腕が良すぎて、残像でイカが見えなくなってる図。

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あっという間に、おいしそうなお刺身になって出てきました。なんならまだ若干、動いてます。

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最高に元気が出る朝食でした。

レトロな路面電車で足湯に行く

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食後にしばらく市場のなかをブラついた後…

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路面電車に乗ってみることに! 都内でも滅多に乗ったことがないから、楽しみでしかない。

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電車が来たと思ったら……

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ちゃっかりとAIRDOの広告が貼ってありました。

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あ! 当社! 当社! カツセさん当社の広告が!!

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ここぞとばかりにPRする愛社精神すごいな。

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チャンスは逃さないほうがいいかと思って。

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気持ちはわかります。

しかし今回はこの車両には乗らず、2本ほど見送ると……、

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到着したのがこちら、「箱館ハイカラ號」!!

約2時間に1本、走行している特別な車両。めちゃレトロな感じが、かわいくてたまらん。

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車内もとてもおしゃれ。

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車掌さんもやたらとかわいい。

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つり革までフォトジェニック。

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ボーっと景色を眺めてるだけで、異世界に来た気分を味わえました。

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降りる際には運転士さんにこんな笑顔までもらえた。すてき。

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ということでゆったりと電車の旅を楽しんだら、

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函館湯の川温泉の足湯に到着―!!!

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「極楽かよ~!」とひとりでヘラヘラ笑っていたら、ほかのお客さんがどんどんいなくなったので相当僕が気持ち悪かったんだと思います。

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隣のスーパーに売っていた、「ハコダテニキテクダサイダー」を飲む。名前がウケる。

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足湯に浸かりながら飲むサイダー、めちゃくちゃおいしい。

道端に突然足湯があるので、入浴料もかかりませんがタオル等のレンタルはしていません。近くにスーパーがあるので、ハンドタオルなどを安く買ってもいいかもしれませんね。

デートのついでにフラっと立ち寄って入っているカップルもいて、とても画になっていました。秋から冬にかけても、オススメ!

函館名物ラッキーピエロの店長に話を聞いてみた

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続いてやってきたのが、函館名物のハンバーガーレストラン「ラッキーピエロ 」の峠下総本店です。

ラッキーピエロはほぼ函館市内だけに特化したチェーン店で、大手のファーストフードが一時撤退するほど地元に愛されている名店。前編で取り上げなかったら、函館市民の方から「なんでラッピー(ラッキーピエロの略称)がないんだ!」と怒られるほどの愛されっぷりでした。怖い。

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店内に入ると、天井高をフル活用したオブジェがいっぱい並べられています。カオスな空気がちょっとしたテーマパークみたい。

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こんなデカい椅子までありました。

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今回は「ダントツ人気ナンバー1セット(650円)」を注文しました。この商品名びっくりしませんか。人気ナンバー1になる前はなんて名前だったのかも超気になる。あと飲み物までウーロン茶固定っていうのが斬新で、そのおかげか注文してすぐにセットが出てきました。

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気になるお味ですが……

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あもっ

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これまた安定してうまい。すごく豪華ってわけではないけれど、それがまたクセになる感じがします。

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そして峠下総本店のいいところは、この遊具ですよね。アラサーの方ならわかると思うんですけど、昔のファーストフード店って、こういう遊具がくっついてるお店が多かったと思うんです。親に連れられてはしゃいでたあの記憶がぐっと蘇ってきます。

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こういうかたちのメリーゴーランドを見たことがある気がする。

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ここからは店長の平野陽子さんに話を聞いてみます。

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総本店ということで、この店がラッキーピエロの始まりなんですよね?

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いえ、違います。

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違うんですか!?

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ラッキーピエロ第1号店は「ベイエリア本店」なんです。ここは17店舗目で、できてから4年ぐらいですよ。

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完全に名前に騙されてた。

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騙したわけではないですが(笑)、新函館北斗駅に新幹線が開通して、その周りに何もないことから、過去最大規模のラッキーピエロを作ろうと社長が言って、完成したのがこの店舗なんです。

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だからこんなに大きいんですね。

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ラッキーピエロは一店舗一店舗、店内内装も含めて、全て社長が構想・企画して作っています。この店舗も、社長が何年も構想を練って、「バードウォッチング」をテーマに、天井の高い建物が完成しました。

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社長、ガンガン現場に出てくるんですね。

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はい。今年で73歳なんですけど、本当に元気な方なんです。店にもよく来られますし、「おはよう」の声の大きさに圧倒されます。店舗10数名のスタッフ全員あわせても勝てないような声量の持ち主です(笑)。

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すごすぎる。

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ここに来るまで、たくさんの人から「ラッキーピエロには行った?」と聞かれました。ラッキーピエロが地元から愛される理由って、何だと思いますか?

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各店舗でメニューすらも少し違いますし、その土地その土地で、地元のお客様が普段から通いやすいような工夫をしているからでしょうか。この店も、観光に来られた方はハンバーガーを頼みますが、地元のお客様はカツ丼などを頼みます。観光客にだけでなく、地に根付くようにメニュー展開や店舗設計をしている点が、受け入れられていると思っています。

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なるほどー。

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あとは、スタッフ同士の結束が強いですよ。リンゴ狩りや遠足までありますからね。しかもみんな、それを楽しみに働いているからすごいと思います。

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会社行事なんて嫌がる人もいそうなのに、すごい。社員が好きだから店にも活気があるのかもしれないですね。

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そうですね。やりがいは、感じてます。

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ありがとうございました!

函館民がくちを揃えて「ラッピー」「ラッピー」言う理由がなんとなくわかった気がしました。この結束力、函館のファミレスで新規参入するのは、なかなか難しそうです。

見晴らしと店内環境が最強すぎるカフェと出会った

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ラッキーピエロを後にして、舞台は再び函館市内へ。船見町の端、外国人墓地の近くに、最後の目的地があります。

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辿りついたのは、日本茶専門の喫茶店「ティーショップ 夕日」。

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明治時代に建造されたという古くから残された木造の店内からは、店名のとおり、夕日を一望できます。日没の時刻を確認して、それまでには着きたいところ。

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店の入り口から撮った1枚。この景色ですよ。ここに夕日が落ちるなんて、ロマンチックすぎる。

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素晴らしい眺めを毎日見ているぜいたくすぎる店長・大谷さんに話を聞いてみます。

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店内の雰囲気、ほんっとうに最高ですね。

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ありがとうございます。ここは1885年(明治18年)に検疫所として建築されたのですが、2004年に函館市が国から買い取り、リフォームし、その後は飲食店として使われているんです。

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そんな昔から続いているんですね!?

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函館市内でも5本の指に入る、古い建物なんですよ。

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「いい味が出てる」って一言じゃ済ませられないくらい、落ち着いた雰囲気ですもんね……。

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ありがとうございます。

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店内の家具やインテリアも、かなり凝っていますよね?

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そうですね。これらはすべてこの店のオーナーのコレクションなんです。建物の雰囲気に合うように、こうしたアンティークを置いています。たとえばこの棚、何に見えますか?

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え、棚は、棚じゃないんですか?

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これ、ドイツ製の100年前のオルゴールなんですよ。

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100年前のオルゴールってこんなに大きいんですか!

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このあと、実際にオルゴールを動かしてくださったのですが、さすが100年前。メロディを奏でるための窪みが打たれた円盤をオルゴールに挿入し、1セント硬貨を入れてレバーを回すことで、音が鳴るという、かなり大がかりな仕組みでした。

しかもこれが想像以上に大きな音で店内に鳴り響く。昔はこれをどこで鳴らしていたんだろう……。

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ゆっくりとオルゴールの音色を楽しんでいると運ばれてきたのは、夏季限定の豆乳とくず粉で作られた「くずプリン」。特製のほうじ茶黒糖シロップが付いてきて、冷やしほうじ茶と一緒に食べると本当にうまい。ため息がでるおいしさ。

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でも、こういう立地ならコーヒーや紅茶を出してもよさそうなのに、どうして日本茶にしたんですか?

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うちの店は函館湾を一望できるすばらしい景観があります。コーヒー1杯だと間がもたないと思ったんです。日本茶であれば、そこにポットと急須があれば何杯でも自分でおかわりができます。この景観を楽しんでもらうには日本茶じゃないかと考えたんです。

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なるほど~~! 確かに急須に入れられたらゆっくりしようと思いますわ。

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あるお客様からいただいた言葉があります。「日本茶を飲みながらこの景色を見るのは、ちょうど旅行を終えて家に帰り、足を伸ばしたときの気持ちに似ていて、とても落ち着く」と。本当にそのような店になっていければいいなと思っております。

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いいお話ですね……。でも本当に、「足を伸ばしたときの気持ち」っていうのは、的を射ているなと思いました。

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ありがとうございます。

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「ティーショップ 夕日」は、冬季はお休みしてしまうため、12月中旬までには行ってみるのをオススメします。閉店時間が「日没まで」というアバウトさも、超魅力的。本当に通いたくなる店でした。

おわりに

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こうして公私混同の函館旅行は終わりました!

一日目の五稜郭やクルージング、夜景に「かしらや」の焼き鳥なども感動しましたが、二日目のほうが「デートっぽさ」があって個人的にはオススメでした。

また、今回は紹介できませんでしたが、函館、コンパクトで落ち着いた街並みも素晴らしいし、おしゃれなお店もやたら多いです。坂道は多いものの、ぶら~りと歩くだけでも楽しめますし、1泊2日でもゆっくりできるので、ちょっと時間が空いたらぜひ行ってみてください!

本当に楽しかった~~~!!!!!!!!

書いた人:カツセマサヒコ

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下北沢のWeb系編集プロダクション 株式会社プレスラボのライター・編集として書く・話す・企画することを中心に活動中。 趣味はツイッターとスマホの充電。

Twitter:@katsuse_m