ブルーパブ『月と太陽BREWING』
店内に醸造場を併設して、オリジナルレシピのできたてクラフトビールを楽しむことができる、ビール好きにはたまらない!札幌のとあるお店のご紹介♡
Yorimichi AIRDOをご覧の皆さま、こんにちは!フードディレクターの対木です。
観光客から地元の人まで。ビール好きが集まる『月と太陽BREWING』。代表森谷さんにクラフトビール をより一層美楽しく飲むために、ビールのあれこれを教えてもらいましょう!!
はい!僕ともう一人のスタッフでビールを醸造しています。
ビールって身近なお酒だけど、、、、どうやって作っているかあまりわからないかも、、、
飲む前にちょっと勉強。ビールのつくりかた見学!!
今回も旅のおともにAIRDOの山田さんと。ビール好きということで取材に力が入ってまますね!今回は特別に醸造工程を見学させてもらいました!
店舗の正面には醸造場があり、窓越しに見ることができます。
ビールの原料で欠かせないのがこの「モルト」。モルトとは主に大麦が原料で、麦を発芽させたもの。発芽させることによって大麦に含まれているデンプンを糖化するた
表面積を増やして糖化・糖度を上げるために粉砕したモルト。
モルトと小麦を70度ぐらいのお湯でグツグツと1時間。デンプンを糖分に変えて麦汁を作っていきます。
約200リットルの大きなタンクでつくられるビール
本日の醸造担当はお店のキャプテン前田さん。湿度の高い醸造室でひたすら混ぜて、こまめに温度管理。目が離せない作業です。
約40度の室内、暑いです。。もはやビール飲みたいです。。。
じっくりと煮込んで1時間後、果物の甘さと同じぐらいの糖度11度までになりました!まずは麦汁のできあがり。
15分ごとに糖度計でチェック!!
200リットルの麦汁をろ過させて、隣のタンクへ移動。ゆっくりと移動させるのがポイント。追い水をしながら、焦らずじっくり、じっくり。
左のタンクから、右のタンクに麦汁を移動させるのに、なんと!4時間!!
意外と時間かかるんですね。。。外はもう暗くなってる。。
そうなんですよ。ビールって意外と手間がかかるんです。この作業をじっくりと行うことが、雑味のないクリアなビールをつくるんです。
うぐぐ、、ビール飲みたいな。。味見してもいいですか?
いいですけど、ビールの味はしませんよ。
ごっくん。。。。ほんとだ。ビールというより水飴のような甘さですね。ビールにはまだほど遠い。
ビールを作るのに、もうひとつ欠かすことのできない「ホップ」を入れるとビールに近づきますよ。
ホップは乾燥したものや、ペーストにしたペレット状の2種類。
富良野産ホップ
これ!!すごいいい香り!ビールのフレッシュな香りがしますね。
ホップにはこの爽やかな香りと、中にある黄色いツブツブが苦味成分があるので、砕くことでさらに苦味ある香りが高まります。
ホップを投入する瞬間の香りはブルワー(醸造家)だけが知ってるたまらない香りです。できたてのビールが美味しいのは、より一層その香りと味わいに近いのが楽しめるからかもしれませんね。
ビール飲みたいです。。。
ホップを投入して、さらに約90分沸騰。外からは醸造風景を覗き込んで撮影するお客さまもいます。その気持ちわかります!
でも醸造中の室内は40度以上になるため、窓ガラスは曇っちゃいます。。
40度以上の室内に長時間。。。大変な作業ですね。そろそろ完成ですか??
いえいえ、まだまだこれからです!
そのあとは酵母を加えタンクで1週間ほど発酵。そこから3週間熟成させて完成!!今回前田さんがつくったビールを飲めるのは1ヶ月後とのことなので、、、まずはいまお店にあるビールをいただくことにしましょう!!
ビールを知って、ブルーパブを楽しもう!!
森谷さん、今更な質問で申し訳ないのですが、、、、「ブルーパブ」ってどういう意味ですか?
ブルーパブの「BREW」は「醸造」という意味で醸造場が併設されたレストランのことです。ちなみに醸造家のことはブルワーといいます。
なるほど、出来たばかりのビールが味わえるということですね。こちらではどんなビールが飲めるんですか?
自家製のクラフトビールと全国から取り寄せたゲストビール、10種類を用意してます。樽ごとで提供しているので、日替わりになることもあります。カウンター越しに、ビールのタップ(ビールサーバの注ぎ口)とメニューを見ることができますよ。
現在は自家製のクラフトビールを2種類準備してますが、おかげさまで人気があって売り切れちゃうこともあります。今後は自家製の種類をもっと増やす予定です!!
おぉ!ブルーパブなので、自家製ビールは絶対飲みたいところですね!でも他のも気になるし、これは悩んじゃいますね。。
そんな方にオススメなのが「5種類飲み比べセット」1500円です!!!
スッキリ税込1500円!!
おぉーーーーーーー!カワイイ!!
5種類カラフルに並ぶと、思わず何枚も写真を撮りたくなっちゃいます。
その日の10種類のビールの中から気になる5種類をお客様が選ぶ
いろんな種類のビールが飲めて、めっちゃお得ですね!ちなみにビールの色が違うのはなぜですか?
ビールの原料となるモルトの焙煎によって色は変わります。例えば、深煎りしたモルトは黒ビールになります。コーヒーと同じで、深煎り焙煎の豆のように黒くなります。赤いビールもモルトの焙煎方法によってできるんです。他にも、小麦を入れて白濁する場合もあります。
メニューを見て、どんなビールか確認しながら飲むと楽しいですよ。
アルファベットが色々と書いてますね。。
この「ABV」「IBU」ってなんですか?
「ABV」はアルコール度数。「IBU」は苦みのことです。苦めのビールが好きな人は「IBU」20以上を選ぶといいかもしれませんね。
ではでは〜。最初はやっぱり自家製ビールの「水滴石穿(みずしたたりていしをうがつ)」をいただきましょう!
森谷さんも自家製ビール「赤橙」でかんぱーい!!
これは、飲まさる(北海道弁)ビールですね!「水滴石穿」はスッキリした味わいに程よい苦味があって、私好みのビールでした!!
いいな~いいな~
山田さんは、仕事中だからだめですよ(笑)こちらのお店はビール以外にもお食事にもこだわりを持ってるそうですよ!
北海道産の食材を中心に旬に合わせたメニューをご用意してますよ。
定番の人気では、北海道産3種類のフライドポテト。インカのめざめ、シャドークイーン、ノーザンルビーといったカラフルなジャガイモがなんともめんこい(北海道弁)!
こちらも気になりますね「北海道豚スペアリブのやわらかクラフトビール煮込み」メニュー名からおいしそー
いろんなクラフトビールで煮込んでいるので、深みのある味わいです。
お箸で簡単にお肉が切れる柔らかさ。スペアリブの美味しさはもちろん、丸ごとローストした玉ねぎの甘さも絶品!
お箸が止まりません〜
根室産赤ガレイのカルパッチョ。その時期旬なお魚で。
お料理とどんなビールを合わせるか、悩みながら食べてます。
ビールとお料理って、どんな組み合わせがおすすめとかありますか?
個性的なビールに合うように、いろんなお料理を用意してます。このビールにはこの料理と決めつけるより、いろんな組み合わせを楽しんで、自分の好きなペアリングを探して欲しいと思っているんです。とにかくいろんな人にクラフトビールを知ってもらって、飲んでもらいたいので、このお店をつくりました。
森谷さんビールが大好きなんですね。今後はどんなビールをつくるんですか?
せっかくなので北海道原料のビールをつくっていきたいですね。店内も北海道の森の中をイメージしてますし。
確かに!自然のぬくもり感じる木をベースとした店内ですね。外で飲むビールが美味しいのと同じように、この空間で飲むと落ち着いて飲めます!!
森谷さんとスタッフの皆さんで仕上げた店内の内装。壁、床、椅子からテーブル全てが森の自然なイメージをつくりだしてます。
カウンターも木を使ったナチュラルな雰囲気。常連さんがビールとお料理をゆっくりと楽しんでるようです。
カウンター越しにはタップから注がれるビール。飲み比べてお好みのビールが決まったら、単品で注文!
サイズはPINT(450ml) 、1/2PINT(250ml)
とっても居心地の良いお店で、思わずビールが進む、そんなお店です。
仕事(取材)が終わってから、一人でビールを楽しむ山田さんでした。
ここでしか飲めない自家製クラフトビール
「とりあえず ビール!」というよりは、じっくりビールを味わいたくなるお店です。『月と太陽BREWING』のできたてビールはここでしか飲めません。札幌のおしゃれエリア創成イーストにあるブルーパプ。白い暖簾を目印にぜひ訪れてみてください。
タイミングがよければ、窓越しに醸造風景を見ることができるかも。
月と太陽BREWING
北海道札幌市中央区南3条東1丁目3番地
TEL 011-218-5311
月〜土 17:30-24:00(L.O 23:30)
日・祝 17:30-23:00(L.O 22:30)
7月〜9月の土・日・祝のみ15時から営業
書いた人:対木真理
札幌在住。フードディレクター・ライター
北海道の農家さん、漁師さん、加工会社などの取材を行い、生産地情報を集めてメディアや企業へ紹介。北海道食材を使った商品開発の営業業務を行う。
好きな食べ物はスイカ。
お店に醸造場があるってことは、森谷さん自身でビールをつくるんですか?