みなさん、こんにちは! フォトジェニックハンターの中村朝紗子(@nakamuraasako)です。Yorimichi AIRDOでは、絵になる北海道を巡るシリーズを担当しています。
隣にいる彼は、早起きコミュニティ「朝渋」の代表・5時こーじ(@kojijico)。早起きが趣味で、私の旦那さんでもあります。
日頃は仕事ばかりのプライベートに、たまにはロマンティックを補充すべく、冬の函館へひとっ飛び!
函館の冬は最高にロマンチック♡
函館と聞いて、みなさんが思い浮かべるのは何でしょう? レトロな街並み、プリプリの鮮魚、100万ドルの夜景…? どれもステキですが、実はこの時期、函館はイルミネーションの名所としても大人気なんです。
今年も12月から、市内各所でイルミネーションイベントがスタート。現地から、その魅力をいち早くレポートします!
五稜星の夢(ほしのゆめ)
まずやってきたのは五稜郭タワー。107mの高さを誇る、函館市のシンボルです。
エレベーターで展望台へ上がると、360度ガラス張りの絶景が広がっていました。日中、天気が良い日は函館山や津軽海峡、横津連峰の山並みも見ることができるそう。ワクワクしながら、17時のライトアップを待ちます。
そして、いよいよ点灯の瞬間! 五稜郭の堀のまわり(約1.8km)を縁取ったイルミネーションが点灯すると、五稜の星が地上を彩り、幻想的な雰囲気に。電球の数は、約2000個なのだそう…!
自然と思い出したのは、ナスカの地上絵。この星型は、飛行機の窓からも見えるのでしょうか。
初日にはオープニングセレモニーとして、花火も打ち上がりました。展望台の高さから見る花火は、見上げるものとはまた違い、フルスクリーンの映画を間近で見ているような迫力です。
夜景を背景にパシャり。冬が深まると、五稜郭は雪化粧をまといます。そうするとまた、違った表情が見られそうですね〜。
1Fフロアには、ブルーのイルミネーションコーナーも。館内にはジェラートやお土産の販売もあるので、ちょっと一息つくのにもオススメですよ。
五稜星の夢(ほしのゆめ)イルミネーション●2018年12月1日(土)~2019年2月28日(木)●17:00~20:00(12/1~2/9)、17:30~20:00(2/10~2/28)●特別史跡五稜郭跡(五稜郭公園)、五稜郭タワーにて●公園散策は無料。五稜郭タワー展望料金:大人900円、中高生680円、小学生450円(団体割引あり)●0138-51-4785
幻想的な夜散歩を楽しむ「光の回廊」
続いて、「はこだてイルミネーション」と呼ばれる3つのイルミネーションスポットへ。函館山のふもと、異国情緒あふれる元町の街並みが「光の回廊」としてライトアップされ、ファンタジーな散歩が楽しめます。
さっそく、行ってみましょう!(普段22時寝5時起きの生活のため、あくび連発の5時こーじ。コラ!)
◎八幡坂
末広町にやってきました。ここ「八幡坂」は映画やCMなどのロケ地になんども選ばれているので、知っている人も多いかもしれません。
その理由は、坂の下に函館湾を一望する絶好のビューポイント! 海の上に浮かんでいるのは、ライトアップした旧青函連絡船記念館「摩周丸」です。その後ろにも、市街の灯りが煌々と輝いています。
イルミネーションを楽しむなら、坂の上まで登るべし! 多少息は上がりますが、体をあたためる良い運動になりますよ。並木・海・夜景の3つが揃った景色は、まるでプラネタリウムのように美しくて、とってもロマンチック…♡
この時、気温は約1度。凍えながらの散歩でしたが、この冷たい空気が、夜景とイルミネーションを美しく見せてくれる条件。深呼吸すると、胸が澄み渡りながら小さく震えた気がして、これも旅先に来たことを実感できる瞬間でした。
◎二十間坂
続いて、八幡坂の2本隣にある「二十間坂」へ。名前は、道の幅が約36m=二十間(1間=約1.81m)であることに由来するそうです。おもしろいですね〜。
道の脇にちょこんと腰掛けるだけでも、こんなに絵になるのは、イルミネーションマジック!
こちらの写真で見ると、八幡坂に比べると道幅がゆったりしているのが、わかりますか?(なぜかアビーロードのポーズ)。
坂を下ると、次のイルミネーションスポット「開港通り」につながっていきます。バス通りと交わる交差点には、カレーで有名な老舗洋食レストラン「五島軒」も。お散歩の途中にディナーを挟んでも、良いデートコースになりそう!
◎開港通り
二十間坂から道なりに歩いて約10分、 開港通りに到着。ライトアップされた赤煉瓦造りの建物は、映画のワンシーンに出てきてもおかしくないくらいムーディー! 現地のカップルは、ここで告白とかするのかなぁ(妄想スイッチオン)。
ビビッドモードで撮影すると、煌びやかな雰囲気がキレイに残せました。これはインスタグラムで自慢できちゃうぞ…!
八幡坂、二十間坂、開港通りの3箇所は、ゆっくり歩いても1時間かからないくらいの距離にあります。赤煉瓦の裏手には「クリスマスファンタジー」を開催中ということで、そちらもまわって見ることに。
2018年12月1日(土)〜2019年2月28日(木)●日没~22:00点灯●二十間坂・八幡坂・開港通り(ベイエリア周辺)●0138-27-3535(はこだて冬フェスティバル実行委員会事務局)
海に浮かぶ、幸せのモミの木へ
最後に訪れたのは、ベイエリアで開催「はこだてクリスマスファンタジー」。まず目に入るのは、赤レンガ倉庫の壁をのぼる愛らしいサンタの姿。えっさえっさ、プレゼントを運ぶ姿が愛らしい♡
見所は、海に浮かぶ美しいクリスマスツリー。実はこれ、本物のモミの木なんです。函館の姉妹都市・カナダ ハリファックス市から贈られた「幸せのモミの木」は、なんと全長約20メートル! これだけ大きなツリー、なかなか見られませんよね。
イルミネーションの反射が光の水面が静かに揺れて、夜をロマンチックに彩ります。
すぐそばには「モミの木妖精の教会」も。モミの木はその生命力の強さから「永遠の命」「永遠の愛」といった意味を持つ木とされています。
教会の中には幸せのベルがあったり、木の幹に2人で手を置いてお祈りできるスペースも。中は入ってみてのお楽しみ♡
そばにいたサンタさんと、写真を撮ってもらいました。「地毛?」と聞いたら小さな声で「地毛」と答えてくれましたが(笑)、本当に見事な白髭でした。サンタさんまで本格的!!
あたたかい光に包まれた冬の函館は、夢の世界にいるような美しさでいっぱいでした。皆さんもぜひ、足を運んで見てくださいね!
はこだてクリスマスファンタジー● 2018年12月1日(土)~12月25日(火)●16:30~17:45(ツリー点灯時間)、18:00~24:00(※金土と12/22~25は2:00まで)●赤レンガ倉庫群前特設会場●観覧無料●0138-27-3535(はこだてクリスマスファンタジー実行委員会事務局)
寄り道スポットもご紹介♪
今回は1泊2日の弾丸旅でしたが、イルミネーションを楽しむ前後にも、たくさんの素敵な場所に訪れました。その中でもおすすめスポットも、ご紹介します。!
◎朝市で感動の海鮮丼を探そう!
日頃から早起きしている私たち。旅先でも朝を楽しむべく、やって来たのは「函館朝市」!
函館三大市場の一つでもある函館朝市には、400余軒もの店舗が集まっています。その歴史は戦後から続くというから、驚き…!
威勢のいい声が飛び交う市場を歩きます。お店の人たちはとにかく元気でエネルギッシュ。どこも元気でユーモラスな客引きをしてくれるため迷ってしまったのですが、選んだのは仲通りにある「きくよ食堂 支店」。
黄色い看板が目印です。私たちが訪れたのは9時半頃でしたが、並ばずに入ることができました。ラッキー!
丼は2サイズから選べます。左はミニの四色丼、右はレギュラーの三色丼。いか、うに、えび、カニ、ほたてなどから好きな具材をチョイスすることができますよ。
背景に写っている黄色いシートは、函館の方言や歴史の豆知識が書かれたもの。待っている間も、読んで楽しむことができました。
きくよ食堂 支店●北海道函館市若松町10-11●5:00〜14:00(12〜4月は6:00〜13:30)●0138-23-2334●元旦のみ休み
◎丁寧に暮らしたくなるレトロ工芸品店
十字街電停前を降りてすぐ、レトロな佇まいが目をひく「はこだて工芸舎」へ。ここでは全国の作家さんによるこだわりの工芸品が展示・販売されています。
入り口を入るとすぐ、廊下のような空間が広がっていました。昭和9年大火後に再建された総ヒバ造りの酒問屋としてオープンした当時は、写真左側のカウンターでお会計をしていたのだとか。
店内に入ると、あたたかみのある古木の家具の上に並べられた工芸品たちがずらり。食器から服、ハガキ、雑貨など、様々なアイテムに出会えます。
商品棚やテーブルは、多くがDIY大好きなオーナーさんの手作りなのだとか。「手入れすれば私たちよりも長生きできる」と、木材一つにもこだわって作ってきたそう。
「前オーナーの梅津商店が建物を生かして使ってくれる人を探していたことから、閉まっているシャッターを開けることができればと思い、移転を決めた」と語ります。
函館が今でもレトロな町並みを残しているのは、こうした街を愛する人たちのおかげだと思うと、尊敬の念が湧いてきますね。
店内奥にある「箱庭カフェ」は、今年6月にオープンしたばかり。枯山水の庭をベースに、函館らしいモダンなテイストを取り入れた、ステキな空間です。
カップはもちろん、店内で売られている工芸品。丁寧に作られたものにふれると、自分たち自身や、日々の暮らしにも、心を込めたくなるから不思議ですね…。
ゆったりした時間を過ごすことができました。
はこだて工芸舎●北海道函館市末広町8-8●10:00〜18:00(冬期)●0138-22-7706●駐車場6台あり
◎函館 蔦屋書店でまったりデート
続いて、「函館 蔦屋書店」へやってきました。蔦屋を好きなのは、「本を買う」という機能ではなく、「過ごす」という体験を提供しているから。デートで訪れても違和感がない本屋さん(いやむしろオシャレ!)って数少ないですよね。
2000坪の広い敷地内には、文具からキッチン雑貨、カフェ、洋服まで幅広い商品・サービスが揃っています。
さらに本屋らしからぬ暖炉やキッチンスペース、キッズスペース、屋外公園などユニークな設備もたくさん。コーヒー片手にぶらぶらすれば、1日いても飽きることがなさそう。
◎目指したのは函館らしい3つ目の「間」
お店のこだわりを、創業メンバーの丸山さんに聞くことができました。
「函館 蔦屋書店は、12月でちょうど5周年。これまでの蔦屋は、時間と空間にこだわりを持って展開してきました。函館ではそこに3つ目の「間」として、仲間のエッセンスを加えたんです」
仲間として大切にしてきたのは、「市民」とのつながり。創業時は、地元の友達を100人作ることが業務目標だったメンバーもいたそう。
「地元の人たちが主役のコミュニティスペースでありたいんです。お店では月間120本のイベントを開催していますが、そのすべてが、地域の人たちが企画したもの」
これだけ市民に寄り添っているとは驚きですね。
「市内の人と、日々あたらしい挑戦に取り組んでいます。本を買うだけではない、店内の一期一会の出会いを楽しんでいただけたら嬉しいです」
何度訪れても、その日だけの出会いがある。函館 蔦屋書店が、また好きになりました。
函館 蔦屋書店●北海道函館市石川町85-1●7:00〜25:00●年中無休●0138-47-2600●駐車場650台、無料
大切な人と、冬の函館で絆を深めよう
イルミネーションをメインに巡った、冬の函館旅。ロマンチックな体験と、心あたたまる地元の人たちのエピソードと出会えた、忘れられない旅となりました。
みなさんもぜひ、足を運んでみてください♪
書いた人:中村朝紗子
株式会社 Morning Labo 代表、撮影女子会ファウンダー&プロデューサー。女性誌でのライター経験を生かし、撮影女子会を軸としたフォトジェニック空間やイベントの企画・プロデュースを手がける。特技は少林寺拳法(高校時代全国2位!)、趣味はオムライス食べ比べ。本サイトではインスタ映えするコト・モノを探る連載「北海道のフォトジェニックハント」を担当中。
Twitter:@monichild
instagram:@nakamuraasako