Yorimichi Airdo旅のよりみちをお手伝い

すすきので一人飲み! 出張や一人旅で札幌を訪れたら巡りたい、珠玉のすすきの酒場

北の〜酒場通りには〜、おかんを酔わせる酒がある〜♪

いきなり「北酒場」の替え歌を歌いながら失礼します。

Yorimichi AIRDOをご拝読のみなさんはじめまして。京都在住のWebライター、通称おかんと申します。おかんは「場末のスナックにいそう」という理由から命名されました。

京都の酒場紹介の記事をいくつか執筆しているんですが、今回は遠く離れた北海道の大歓楽街、すすきのにやってきました。毎日どっかしらで飲んでおります拙めが、出張や一人旅にオススメの「すすきの酒場」を体当たりでご紹介!

肝臓もってくれよ!! 飲酒量3倍だっ!!!!!

【1軒目】朝飲み&昼飲みOK! 24時間営業の食堂「にぎりめし」

まだ日も高いうちから1杯やりたい、ちょっと時間があるからサクっと昼飲みしたい、という人にオススメなのがこちらの「にぎりめし」。酒場使いできる食堂です。

地下鉄すすきの駅から徒歩5分ほど。すすきの市場の西端にあります。

店内はカウンターのみ。「にぎりめし」という店名の通り、自家製のおにぎりと十数種類のおそうざいがそろっていて使い勝手がよさげ!

料理をつくるスタッフさんのテキパキした調理音、ホワ〜ンとただようダシの香り、隣接した市場の喧噪がほどよく聞こえてきて、なんとも心地のいい店内。

さっそくこの旅はじめての酒じゃ〜! キンと冷えた生ビール(600円)をグビリ。

ああ、世の人々がまだ働いている時間に、旅先で酒を飲める幸せよ……。

うーん……。生きててよかった!!

鶏肉の甘酢あん(500円)と、変わり種が充実したおでん(こんにゃく120円/大根150円/わかめ180円/プチトマト120円/あさり300円)をオーダー。

鶏肉の甘酢あんは店員さんのオススメ。ズッキーニやパプリカなど野菜も乗って色合いが鮮やかですねー。あさりのおでんってはじめて見ましたが、そのお味やいかに。

んめめ〜! あさりの酒蒸しとおでんダシのいいとこ取りやで!

「にぎりめし」さんのおでんは白だしを使った関西風のお味。なんでもお店のオーナーさんが香川出身なんだそう。でも関西そのままという感じではなく、甘さ控えめで塩の風味がより際立っている気がします。

鶏肉の甘酢あんは酸味の少ないタレが衣にじっくり染みて、ビールが進む進む。

おでんダシ(液体)を肴に飲むビール(液体)もうまい!

こちらの「にぎりめし」さん、何が最高かって、なんと24時間営業なんです! 眠らない街・すすきのに集う人たちのニーズに応えた結果だそう。

飲み会帰りのサラリーマン、営業を終えた飲み屋の店員さん、朝ご飯を食べる観光客……。時間によってさまざまな人がやってくるんだそうです。

店頭でのテイクアウトもやっています。朝食なしのホテルなら、ここへ朝ご飯を買いにきても楽しいぞ!

おにぎりは、しゃけ、うめなどの定番から、クリームチーズ山わさびや卵黄のみそ漬けといった変わり種まで種類豊富! 注文を受けてから握ってくれるので、できたてホカホカのおにぎりがいつでも楽しめます。

今回はテイクアウトでたらこバター(250円)と親子いくら(300円)を購入しました。

ベーシックな「塩にぎり」と、手のひらに醤油をつけて握った「醤油にぎり」が選べるので、どれにしようか迷っちゃうのは必至。

飲みたいと思ったときいつでも行けて、シメのご飯ものまで充実した一軒です!

<お店情報>

  • にぎりめし
  • 住所:北海道札幌市中央区南6条西4丁目すすきの市場内
  • 電話:011-512-1616
  • 営業時間:24時間
  • 定休日:なし

予約制で仕出し弁当の販売もしてるんですって。すすきのでお腹をへらす、全ての人をフォローする名店!

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【2軒目】最初は絶対たどり着けない!? 「鮨角打ち 裏・酒商たかの」

続いてはすすきのど真ん中からちょっと離れた、地下鉄大通り駅近くの「鮨角打ち 裏・酒商たかの」さん!

2軒目ですすきのから外れとるやないか! と言われそうですが、はじめての札幌だからいろいろ回りたくて……。酒飲みがついつい惹かれる「角打ち」という言葉にもヤラレテしまったわけでございまして……。

この「鮨角打ち 裏・酒商たかの」さん、商業ビルの地下にあるんですが、めちゃくちゃ分かりにくい初心者殺しの入り口が特徴です。

ビルには表と裏、ビル名前が入った二つの入り口があるんですが、これはどちらも不正解。わたしは入り口が最後まで見つけられず、周辺を3周くらいしてお店に泣きの電話を入れました……。一体何のダンジョンなんだ!

正解は、ビル裏口の隣にあるヘアサロンと共用の入り口! ひっそりガラスのドアに店名が書かれていますが、知らなきゃヘアサロンのドアにしか見えない。

日本酒のラベルがびっしり貼られた地下への階段を降りましょう!

こちらが店長の高野さん! ここは小樽にある酒屋さん「酒商たかの」直営の角打ち酒場で、高野さんは酒屋の3代目になります。

塩焼きそばの調味に八海山をつかうという贅沢っぷり。

さすが酒屋さん直営だけあって日本酒の充実度がすごい! 北海道の地酒、食べ物との相性や味わい、レア度など、分かりやすいカテゴライズで数十種類の日本酒が並んでいます。

もちろん迷ったときは高野さんやスタッフの方に相談してOK。

いっぱいあって迷っちゃいますなー。

個人的には山廃とかが好きなんだけど、北海道の地酒はやっぱりハズせない……。いや、最初は淡麗な飲み口の酒で駆け付け一杯にするか……。

悩んだ結果、駆け付け一杯は北海道の地酒から「国士無双(こくしむそう) DRY」(400円)をチョイス!

甘口・辛口の目安になる数値に「日本酒度」というのがあります。日本酒度がプラスであればあるほど辛口、マイナスであればあるほど甘口になるんですが、この「国士無双 DRY」はプラス16度!

超絶ハイパー辛口やぞ! ちょっとこの度数は飲んだことがない。

お支払いは金券で支払うタイプ。1000円で10枚綴りの金券と交換できます。お金に余裕のあるときにストックしておけば、給料日前の赤貧時にもお酒が楽しめるという寸法ですね。

「ただこの金券、コピーしただけの安っぽいつくりなんで、ぶっちゃけ簡単に偽造できるんですけどねハハハ!」と高野さん。ガバガバやないか!

よいこの酒飲みはマネしちゃダメだぞ!

ちなみに最初に席料として300円分の金券が必要ですが、カウンターにおかれた生姜の甘酢漬けやら高菜漬けやらがセルフで食べ放題に!

日本酒もカウンターで入れてもらったらセルフで冷蔵庫に戻すシステムです。

一口飲んでびっくり「国士無双 DRY」。米の甘みやコクが極限にまで削り落とされたキレッキレの味わい。アルコールの風味がキュッと舌に残ります。日本酒じゃないみたいだ。

高野さんいわく「北海道の地酒はまだまだ発展途上。『国士無双 DRY』はもう米のうまみを無視しまくった淡麗すぎる味なんですが、発展途上だからこそ、こうして遊びがある日本酒をつくることができるんです」とのこと。

まさに駆け付け一杯にピッタリ。エンジンかかってきたぞ〜! 飲むど〜!

おつまみと一緒に楽しみたいので、2杯目は新潟の「真野鶴(まのづる) 純米 1901号 無濾過(ろか)生」(600円)を!

「1901号」という、清酒酵母で醸したお酒です。フレッシュな味わいはお寿司に合うとのことで、そろそろお寿司いっちゃいます。

お寿司のメニューはカウンター上部の黒板に書かれています。

カニイクラ鮨(700円)。細巻きの上にハチャメチャにカニ身とイクラがっっ!! インパクト抜群すぎてもれなくInstagramで200いいね! 確実。

噛めばカニ身のあま〜い汁とイクラのエキスが口いっぱいに広がって、ものすごい勢いでグラスが空になりました。

3杯目は奈良から「花巴(はなともえ) 水もと 純米 無濾過生原酒」(600円)。

米を水に漬けて乳酸発酵させ、日本酒の「もと」をつくる製法で醸されたお酒。ヨーグルトのような乳酸系の香りと芳醇な米のうま味が効いた一杯。

味噌酒粕漬けチーズ(300円)と一緒にいただきます! ふわわ〜、この酒粕のかほり、たまりませんな!

発酵系×発酵系はハズれない組み合わせ。「花巴」を口に含んでチーズをかじり、さらに「花巴」をクイッとやれば、発酵によるUMAMIが相乗効果を起こして口の中が幸せいっぱいに……。

最後のデザート(?)に、「尾瀬の雪どけ 桃色にごり 純米大吟醸 生酒」(600円)を!

赤色酵母という特殊な酵母の色で醸しているので、まるでいちごミルクのような色合い。日本酒度もマイナス33とあま〜い飲み口で、日本酒が苦手な人でもおいしくいただけそう!

まだまだ成長途中な北海道の地酒をはじめ、全国の日本酒もたくさん楽しめる「鮨角打ち 裏・酒商たかの」さん。各地からの仕入れなどはは大きな苦労があると思いますが、随所から感じられる日本酒愛! 日本酒好きの人は要チェックですよ!

<お店情報>

「そうそう、赤いお酒っていえば『伊根満開』っていうお酒があって……」「肉に合う日本酒といえば……」iPhone片手に日本酒談義に花が咲きました。

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小休止にさっぽろテレビ塔と月。

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【3軒目】北のいぶり酒場で燻製&地酒を堪能! 「くんせいとお酒の店 Choi」

続いてやってきたのは札幌繁華街の東、「くんせいとお酒の店 Choi」さん!

先ほどの高野さんに教えてもらったお店です。こうして現地の人にオススメのお店を教わって数珠つなぎ方式で酒場を巡るのが一人旅の醍醐味(というわけでこのお店もすすきのからは少し離れてます。すみません!)。

人数が多いと、どうしてもみんなの意見とかお店のキャパとか考慮しないといけないもんなー。

老若男女、人を選ばないバル風の店内。こちらでは自家製の燻製が楽しめるとのことです。わくわく。

着席するやいなやビール(550円)。しかもサントリーのマスターズドリームです! 苦みと甘みのバランス、ビターな香り……。燻製によく合うビールだ。

んんん〜うまい。

さまざまな素材を燻製にしたメニューがそろっています。壁に貼られた短冊状のメニューは季節ごとに変わるとのこと。

とりあえず……の肴に「俺に任せるくんせい盛り合わせ」(3種・650円)! この日は枝豆、あさり、明太子がチョイスされていました。

みんな大好き卵の黄身! きみくん(350円)は、燻製醤油に漬け込んだ黄味をさらに燻製するという二段仕込み製法のイカしたアテ。

ねっとりした黄身の濃厚さ、鼻に抜けるスモーキーな香りが最の高……!

サントリーの角を冷燻(れいくん・低温でいぶす方法)した、くんせい角ハイボール(550円)なるドリンクも!

自家製海苔の佃煮のくんせいとクリームチーズ(500円)。海苔とチーズってどうしてこんなに相性がいいの! 佃煮から自家製というあたり、仕事の丁寧さが感じられますね〜。

海苔の佃煮を頼んだので、ここいらで日本酒に戻っちゃう! というワケで北海道の地酒リターンズ。「まる田 特別純米 無濾過生原酒」(大600円/小380円)。

やわらかい口当たりでアテを選ばないオールラウンダーなお味! ピンクのラベルは限定品で、通称「ピンまる」として北の酒飲みに愛されていんるんだそう。見つけたら要チェックや!

いい気分になってきたので、さらに地酒! 「二世古(にせこ) 特別純米 彗星(すいせい) 生」(大500円/小300円)をこの店のラストに。

「彗星」とは北海道でつくられている酒米のこと。スッキリ爽快で若々しい口当たりのお酒でした。

いやぁ、やっぱり現地にきてはじめて出会う地酒はテンションあがるなあ。

でっかい燻製機の前でパチリ。左が店長のたけさんです。

日々さまざまな食材を燻しまくっている燻製好きの楽園。ただでさえ北海道はおいしい食材に恵まれているので、燻製もきっと地元で食べるものとはひと味違ったおいしさのハズ!

<お店情報>

ハーフサイズに変更のメニューも。おひとりさま万歳!

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【4軒目】牡蠣好きに朗報! 脅威の105円牡蠣! 路上の立ち飲みスタイル「5坪」

ふたたび舞台はすすきのへ! 1軒目の「にぎりめし」さんのほど近くにある「5坪」さんへやってきました。

店名通りの超コンパクトなお店は、厨房をはさんでカウンター席と軒先で立ち飲みできる省スペース酒場です。

焼き&生牡蠣ひとつ105円という破壊的な価格! 生牡蠣なんて安くてもひとつ350円はするぞ? 札幌市民、牡蠣に恵まれすぎ! 超うらやましい!

「なまらにがいビール」(800円)がうまい!

ホップの濃い苦みと柑橘系のフルーティーな香りが同居。確かにボディ強めの苦いビールなんですが、心地よい苦みというか、余韻もふくよかで、とにかくおいしいです。

生牡蠣を贅沢に6つオーダー! 小ぶりながらもしっかり味の詰まった北海道・厚岸産。

ちゅるる〜んと身を吸い込めば、海水の自然な塩っけとクリーミーな牡蠣の甘みがほとばしる!

手際よくエンドレスで牡蠣をむいたり焼いたりする店長・渡部さん。

高円寺に住まう仙人みたいなビジュアル。

焼き牡蠣もいっとくしかない。焼いたぶん味が凝縮されて、より貝のうま味をダイレクトに味わうことができます。

あがー。

あへへへ〜! おいひい〜! うますぎてIQさがりゅ〜!!!

わい、あしたせかいがおわるならここでしぬほどかきたべるんや……。

ギャイギャイひとりで牡蠣食ってバカになってたら、飲み会帰りの地元のおじさんたちと意気投合。お仕事のお祝い帰りだったらしく、一気に一人飲みから団体のような雰囲気に。

「ここで会ったのも何かの縁だから! 飲んで飲んで!」とさっき会ったばかりのおじさんにビールを勧めるわたし。

きれいに酒場紹介をするつもりがこのへんからどんどん怪しくなってきた。

「もうちょっと酒場まわるんですけどね、もう一緒に行きましょう!」ってことで、急遽、地元のおじさんという特別ゲストを迎えて次のお店へ。

牡蠣好き発狂確実、牡蠣だけでオトクにお腹を満たすという夢のようなお店。

まさに北海道だからこそ味わえる夢の時間でございました。

<お店情報>

  • 5坪
  • 住所:北海道札幌市中央区南6条西4
  • 電話:011-551-7220
  • 営業時間:18時〜翌2時
  • 定休日:日曜

常連さんに「牡蠣にタバスコをかけるとうまい」と教えてもらい、恐る恐る食べたところ……。これがメチャうま!

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【5軒目】ローカル酎ハイ多数! 美人女店長が切り盛りする「やきとん立ち呑み屋すわ」

食堂→日本酒→燻製→牡蠣……と続くエンドレス飲み大会。肉もハズせない! ということで「やきとん立ち飲み すわ」さんへ。

「お一人歓迎」と書かれた看板が頼もしい!

ビールケースを裏返しにした机からハンドメイド感あふれるレトロな店内。

今更ですが北海道に来てサッポロビールを飲んでなかった! サッポロラガー中瓶(650円)でカンパイ。

さすが伝統の赤星、聖地で飲むと一段とおいしい!

お店を切り盛りするのは店長のジロさん。彼女は「札幌ハムプロジェクト」という劇団の代表も務めています。座長兼役者兼居酒屋店長!

店内には劇団のポスターがたくさん貼ってあって、北海道を拠点に活動する役者や舞台関連の人たちも多く集うそう。おじさんと夢を追う若者が杯を酌み交わす、活気ある酒場です。

お店の2階のスペースを劇場にして、演劇の公演もしてるんですって。

肉といえば牛、な関西人には「やきとん」って馴染みがないメニューなんですよね。東京ではメジャーなのかな? 「札幌は何軒かお店あるよ〜」とおじさんが教えてくれました。

こちらがくだんのやきとん(3本・290円)。甘辛いタレが絡んだ豚肉で、まさに焼き鳥の豚バージョンといった感じ。

あっ、うまい! コクのある豚の脂とタレが合う鉄板味。下町感のあるジャンクさがいいなぁ〜。これはビールより酎ハイを合わせたい!

「北海道に来たならナポリンサワーでしょ!」とお店で飲んでたおじさんから助言。ナポリンってなんだ? と思ったけど100%笑顔のおじさんにほだされて飲んでみることに。

というワケでナポリンサワー(500円)! 鮮やかなオレンジ色で、デカビタとポカリの間みたいな風味。中学校の部活帰りにこんな味のジュース飲んだことがある気がする……。

ナポリン(正式名称はリボンナポリン)は北海道限定のご当地飲料。道民ほぼ全員が飲んだことあるはず! ってくらいの超メジャードリンクで、大人はこうして業務用の希釈シロップで酎ハイを作って飲むんだとか。

ソフトカツゲンとか、コアップガラナとか、タングロンとか、北海道ってホントご当地飲料が多い!

「ザンギもいっとかなきゃ〜!」ということでタレザンギ(550円)。

からっと揚がった鶏に醤油ベースのタレがたっぷり。ザンギという呼称もずいぶんメジャーになりましたよねえ。正直いまだに唐揚げとザンギの違いが分からないんですが、どっちも愛しております。

生姜の甘酢漬けが入ったガリサワー(420円)。

「これはねえ、ガリサワー自体を飲みながら、中に入ってるガリも食べられるの。お得でしょ〜!?」とは先ほどのナポリンおじさんの弁。

そのアイデア、ローカル安酒場の素晴らしい点ですね!

一人だからこそ現地の人と出会えて、結果的に一人じゃなくなるという事例が一人飲みにはよくありますが、見事なおっさんオールスターズ。

左の二人は5坪さんから一緒に来たおじさんで、他はすわさんで話が盛り上がったおじさんたち。つまり全員さっき会ったおじさん。

みんなのATフィールド(by エヴァンゲリオン)を破壊して仲を取り持ってくれるお酒のパワーすごいな!

<お店情報>

疲れてもう立てないおじさんには、100円でイスも完備されてます。

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【6軒目】シメはあえての「しょうが&しお」! 口コミで人気の「ラーメン信月」

サッポロといえばシメはラーメンでしょ、というあなたに食べてほしい「ラーメン 信月」さん。

こちらのオススメはズバリ! 「しょうがラーメン(しお)」!

札幌に来たのに味噌ラーメンじゃないの!? と思うかも知れませんが、たらふく飲み食いしたあとのシメにごくごくあっさりしたスープがジワジワ染みていくんですよ〜。

1998年に開店してから19年、カウンターの上部にはお店にきた芸能人やスポーツ選手のサインがびっしり。

ラーメンを 待つ間隙に 生ビール(500円)。

スープは豚ベース。大なべにゲンコツ、アバラ、たっぷりの野菜がコトコトと煮込まれています。

というわけでドン! しょうがラーメン(しお・820円)。黄金色のスープにてんこ盛りのおろししょうがが乗ってます。白いかまぼこのようなものはお麩。

まずはスープをひとくち……。

あっはっはっは!! おいしーーー!!

肉と野菜のダシがぎゅーっと凝縮されていて、脂っこさが全然ないから永遠に飲めるスープだわこれ。

麺はプリプリ、弾力強めの縮れ玉子麺。途中でしょうがを溶かして食べると、ピリッとした風味が加わって爽やかに! はじめて食べる味なのに、どこか懐かしさを感じます。

「みんなと同じような味をつくっても仕方ないでしょ」としょうがラーメンを生み出した、お店のお母さん。チャーシューや餃子など、メニューは全てお母さんの手作りです。

普段はラーメンのスープなんて飲み干せないんですが、あまりのおいしさにペロリと最後までいただきました。

お酒で冷えた胃袋にしょうががポカポカ効いてきて、食べ終わる頃には鼻の頭がうっすら汗ばむくらい。

「京都にも出してくり〜!」とお母さんに言ったら「出店の話は何回ももらうんだけどねぇ。水が変われば味も変わるでしょ。だからうちは他所では出さないのよ」って。

ここだけでしか味わえない、滋味深いスープ。しかと記憶に焼きつけました。

<お店情報>

  • ラーメン信月
  • 住所:北海道札幌市中央区南5条西3丁目 N・グランデビル1F
  • 電話:011-533-4844
  • 営業時間:12時〜翌5時
  • 定休日:日曜

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【番外編】ついて行ったら本気の寿司屋! 背徳の深夜寿司「鮨 くどう」

黙っていましたが、じ、実は……。5坪で出会ったおじさんたちと、お寿司を食べに行ったんです……。

ビルの地下に降りて、入り口ののれんをくぐって……。あれ、これは、もしかしなくても高級な……高級なお店では……?

あ、あかん、ガチのやつや……! ガチのやつやん!!

こちらは「鮨 くどう」さん。白木のカウンターにモダンな照明が非常にオシャレ。

ガラスケースに整然と並べられた宝石! じゃなくてネタ!

もうされるがまま、おまかせでお造りと握りをいただきました。

酔いと興奮で写真が少ないんですが、魚はどれも新鮮で「こんなに味が濃いものなのか!」と驚きの連続。寿司は口に含めばシャリがホロッとほどけ、噛めば噛むほど米の甘みと魚の甘みが渾然一体。

大将はとってもいい人で「いま北海道だと何が食べごろですか?」とか「これ何の魚ですか?」のようなアホな質問にも丁寧に答えてくれました。

歓楽街の寿司屋なので、ガッチガチすぎる雰囲気ではなく、程よい緊張感のなかでピリッと仕事のきいたお寿司とお酒がいただけます。

「せっかく札幌に来たんだからちょっと奮発してエエもん食べたい!」というときに絶対知ってて重宝する!

こんなにピッカピカのトロの切り口、これからの人生でどんだけ見ることができるだろう……。もちろん、めちゃくちゃおいしかったです……。

<お店情報>

  • 鮨 くどう
  • 住所:北海道札幌市中央区南4西3 第3グリーンビル地下1F
  • 電話:011-398-5161
  • 営業時間:18時〜翌3時
  • 定休日:日曜・祝日

京都出張があったら絶対に恩返ししますからー!

アウェイだったすすきのが、少しだけホームになった夜

なぜ旅先で酒場に行くのか。したたかに酔ってホテルのベッドに倒れ込むとき、ふとそんな疑問が浮かびます。

カウンターで隣合った人と話が弾む、なんなら一緒に次の酒場に流れていく、SNSでつながる。現地の酒や食べ物に触れ、酒場を巡ることで土地勘が身につく。

そうしてアウェイだった土地が少しだけ、自分のホームになっていく。

そんな「ちょっとだけホーム」感をくれるのが、酒場巡りの醍醐味のひとつなのです。きっと。今回出会った珠玉の酒場たち、ぜひすすきのに来た際に足を運んでみてください。

「またね!」「また飲もう」。次また出会うユルユルの約束を挨拶に、すすきのの土地をあとにしたのでした。

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今回訪れたお店を地図でチェック!




書いた人:平山(通称:おかん)

合同会社バンクトゥの編集/ライター。京都市在住。大学のあだ名「おかん」がそのまま通称に。酒場と旅とウマイもんを愛する。将来の夢はスナックのママ。

Twitter:@hirayama_okan
合同会社バンクトゥ:Facebookページ

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編集:はてな編集部