Yorimichi AIRDOをご覧の皆さま、こんにちは!フードディレクターの対木です。
この季節、とことん寒くなる北海道だからこそ楽しめる、道北・サロベツエリアをご紹介します。早速ですが、写真に写り込んでいる動物、わかりますか??今回はこの動物と遊ぶ、冬の道北をご案内。ヒントはクリスマス!
旭川空港から北に向かい、冬道をゆっくり運転で約3〜4時間。道北の日本海側に広がるサロベツ湿原は、幌延町と豊富町に広がる自然豊かなエリアです。春から夏にかけて約70種の花が咲き、多くの野鳥や動物を見ることができます。
が、しかし、今回はあえて冬のサロベツエリアのご紹介。夏の素晴らしさはこちらで。
↓↓↓↓↓
冬に訪れる理由。ずばり、サンタクロース気分を味わおう!
サンタクロースの相棒といえば、そうトナカイ!
今回は幌延にあるトナカイ観光牧場へ!訪れた日はマイナス5.1℃。寒いです。
今回も旅のおともにAIRDOの山田さんと。
※寒さで写真がブレてました
なんと、トナカイ観光牧場は入場料無料!!
建物を通り抜けると、 広ーい柵の中にたくさんのトナカイたちがお目見え!
テンション上がって、写真撮りまくりです。あれ?思ったより角が小さいな。。??
・・・そういえば、トナカイって何者なんだろう??
スタッフの恩田さんに聞いてみました!
トナカイはシカ科の動物だよ。メスもオスと同じように角が生えるのは、シカ科の中ではトナカイだけなんだ。
でも想像してたより角が小さかった。。。
角は約1年ぐらいで、ポロッと取れるからね。オスは繁殖が終わる初冬に落ちるの対して、メスは冬が終わってから。この時期立派な角が残っているのは、ほとんどメスだね。
色々教えてくれた恩田さん。話を聞くと、数十年前に幌延でトナカイを育て始めたのは、なんとこの方、恩田さんでした。
この子はオス?メス?どっちだろう。
恩田さんは、なぜ幌延でトナカイの飼育を始めたんですか?
逆ですよ。トナカイの飼育がしたくて、育てるのにいい場所を探したら、幌延だったんだよね。暑さに弱く、とっても臆病な動物だから、寒さと静かさがあるこの広大な土地を選んだんだ。
ブタのような鳴き声で鳴くんだそう。「ブヒッ♡」
他の人がまだやっていなくて、人がなるべく手を加えないで育てることが出来る家畜の飼育をやりたかったんだ。もともとフィンランドではトナカイは家畜。僕も家畜として昭和63年から飼育して、レストランなどに出荷してるよ。
えっ食べるんですか?
家畜として育て始めたのが数が増えたので、町営で観光牧場がオープンしたのさ。僕が飼育している別のファームはあくまでも家畜用。
ここでも食べられますか?
普段は、牧場の売店に缶詰が売ってるよ。でも今は売り切れだなぁ。
※観光協会さんから缶詰めの画像をいただきました。観光協会にも在庫がないほどの人気&希少価値!
食べるためのトナカイだったんですね。
そんな一行のもとに、幌延町地域おこし協力隊の丸田さんが連れてきてくれたのは!!!
ソリを引いたトナカイ!!
予約は不要なので、当日受付で申し込んでくれば大丈夫ですよ。乗りますか??
乗ります!!!
山田さん、入り口にあったサンタの衣装を思い出し、誰に命令されるでもなく、、
我先にと、トナカイそり体験へ!!
乗りこなしてる様子の山田サンタさん。
彼女のテンションとは対照的に、トナカイはいたって冷静です。
こどもの頃、夢見てたトナカイのソリ!!
大抵、子供よりも大人の方がはしゃいでますよ。
その気持ちわかる!
おさわりもオッケーなので、思わずギュッと。
ソリを引いてくれたお礼に、先ほど入口で購入したエサ(200円)のプレゼントを♡おとなしいトナカイですが、手渡しのエサやりにはちょっと緊張。
楽しいけど、かなりダイレクト。
サンタ衣装を脱いだ、山田さんも。
なんだか手慣れた様子ですね。
が、しかし。私は気づいていました。
エサをあげた山田さんの左手が、この後ずっと不自然だったことを(笑)
女子はウエットティッシュを持参することをお勧めします。
かなり寒くなってきたけど、トナカイって寒くないんですかね?
トナカイは寒さに強いですよ。マイナス20℃ぐらいでも平気で外に座ってるし、夜も外で過ごしますからね。
ほんとだ!雪の上でも全然寒そうじゃない。むしろ快適そう。こんなに寒いのに。。さすが北欧の動物ですね。
あの雪の上に座ってるのは1歳半ぐらいかな。5月が出産時期なので6月末ぐらいだと、トナカイの赤ちゃんと青のケシの花が見れるので、冬以外も見所満載ですよ。
雪がなくても、トナカイの赤ちゃんにはちょっと興味があります!トナカイ牧場は冬だけではなく、通年営業しているんですね!夏も楽しそう〜
ソリに乗ってエサやりをしてはしゃぎましたが、本日の気温はマイナス5℃。冷たい風が顔に突き刺さります。。
寒くなってきたので牧場の敷地内にあるレストラン・ホロでランチ休憩を!こちらのレストランは、地元幌延にある安心安全農園で育てられた合鴨の料理を食べることができるとのこと。
遊んだ後は、幌延の特産品「合鴨料理」を!
さっそく注文したのは、合鴨鍋定食と鴨南蛮。合鴨のお肉が贅沢にゴロゴロと入っているのも、地元の特産ならでは!
冷え切った体を温めてくれるのはやはり汁物。
合鴨のダシが効いた鍋はやみつきになりそう!
・・・山田さんは、今回も仕事を忘れて鴨南蛮を楽しんでいました。
よかった、よかった。。(笑)
レストランポロには、幌延の特産品「合鴨」を使った料理がたくさんあります。そば、うどん、陶板焼き、、、、そしてお店イチオシがラーメンとのこと。お店の方いわく、「次回はぜひラーメンも食べてください!ラードの代わりに、合鴨から抽出した合鴨オイル100%を使ってます。これを食べると体がとっても暖まりますよ。」
合鴨オイルのラーメン!!また来ます!!
トナカイ観光牧場
北海道天塩郡幌延町北進398-1
TEL 01632-5-2050
レストラン ポロ
トナカイ観光牧場の施設内
営業時間:10-17時 ※ラストオーダー16時30分
定休日:毎週月曜日 年末年始12/31-1/5
世界でも珍しいオイル成分が含まれた温泉へ!
トナカイ牧場とセットで訪れてほしいのが、最北の温泉郷「豊富温泉」。牧場から車で約10分。本日のお宿はこちら川島旅館さんです。
2016年7月にリニューアルしたばかりの旅館。中に入ると、吹き抜けのロビーに暖炉と素敵なライトがドドーンと!旅館というより、おしゃれカフェ。
素敵な空間で、三代目女将さんとご主人がお出迎えしてくれました。
ズバリ、旅館っぽくないですね(笑)
旅館らしさよりも、北海道らしさを感じて欲しかったんです。フローリングなどは北海道産のトドマツなどの木を使ってます。トドマツは温もりを蓄えるので、暖かさがありますよ。
床暖ではないのに、ほんのり暖かさを感じてました。
川島旅館に嫁いで来た時に、先代の女将から「好きにしていいよ」って言われたので、100%自分好みにリニューアルしました。
女将の旅館一番のおすすめは???
もちろん「お湯」です!!!
リニューアルしたのは、ここのお湯の良さを少しでも多くの人に知ってもらうため。湯治に来た人が住み着いちゃうほどのお湯の良さがあるんです。
一体どんなお湯なんですか?
昔、石油を掘っていたら温泉が出てきたそうです。オイル成分が含んでいるのが最大の特徴ですね。そして豊富は寒い湿地帯なので、植物が堆肥して蓄積されたことにより、植物性由来成分を多く含んだ温泉となってます。さらに、海も近いことから塩分濃度が人間の体とほぼ同じだし、重曹成分もたっぷり含まれているので古い角質を優しく取り除いてくれるんです。
石油漂う温泉。香りがなんともやみつきになりそう。
雪景色をみながらの露天風呂。寒くてもホカホカ。
女将さん、温泉愛が溢れ出てますね。
豊富温泉には細かい成分がたくさん含まれていてるので、まさしく「豊富」。富が豊かです!オイルの香りがアロマとして、リラックスさせてくれます。とにかく、ここのお湯をもっといろんな人に知ってもらうために、特産品を作りました。
温泉を知ってもらうために、特産品??
営業先に温泉は持っていけないので、持ち運びできる特産物が欲しいと思い作ったのが「湯あがりプリン」でした。プリン宣伝すれば、イコールで温泉を知ってもらえますからね!
地元豊富の牛乳から作った特産品
その名も「湯あがりプリン」。
プレーン、紅茶、醤油、塩、抹茶、キャラメル味の6種類があります。
実は私、以前に「湯あがりプリン」を食べたことがあるんです。美味しくてびっくりして、そこから豊富温泉の川島旅館さんを知ったんです。まんまと営業戦略にハマりましたね(笑)
地物の原料を使って商品を作りたいという想いと、湯治で長期滞在している人ちの仕事を作るためだったのもあります。
まさしく、お湯が作るサイクル「湯あがりプリン」ですね。
豊富の牛乳はコクがあるのに飲みやすいから、プリンにしてもサッパリなんです。そして、プリンの次は牛乳を使って何を作ろうかなって、考えてたんです。
牛乳を使った商品といえば、、、ヨーグルト?アイスクリームとか??
いえいえ、バターです。「BUTTER FIELD」。
(ニヤリ)
バター??!!!
はい!フレーバーバターの「BUTTER FIELD」です。十数種類のフレーバーがあって、ハーブやフルーツのフレーバはもちろん、北海道食材を使った、ウニ、山わさび、利尻昆布なんかもあります。
たくさん種類があるので悩んじゃいますね。。。
そんなお客様のために、食べ比べ商品をご用意してますよ!
おぉぉぉ!!いざ、食堂へ!!!
おまかせで5種類。なんと300円で食べられます!!この日は、うに、さくらんぼ、 バジル、ドライフルーツ、ハスカップ。
あっ、山田さんもう食べてる!!はやっ(笑)
5種類のフレーバをそれぞれパクリ!
そして、ニヤリ!!
一番のお気に入りは「さくらんぼ」だそうです。
さすが女子的なフレーバを好みますね。私は何と言ってもこれです、ウニです。ウニ!!
ウニが一番人気ですね。これをホカホカご飯の上にのせて食べるのが絶品です。旅館の朝ごはんで出すこともありますよ。
これはもう、たまりませんね。。。
川島旅館のお料理はご主人の担当。湯守でもあり、料理長でもあるご主人のお料理は地物の食材をたっぷり使った愛情料理です。
早速、いただきまーす。
北海道ならではの、エゾシカ料理。
中身は食べてのお楽しみ、その名も「バクダン」
他にも稚内で獲れたお魚料理やお鍋、お刺身など盛りだくさん。
昭和2年の開業から、味を変えずに引き継いでるお鍋はオススメですね。湯治のお客様は滞在日数が5日から2週間ぐらい。だからこそメニューや食材を毎日替えたりして、食事を楽しんでもらえるように重きをおいています。
温泉と美味しいお料理で大満足ですね〜私も長期滞在したい。。
川島旅館は長期滞在のお客さんが楽しめるように、たくさんの本がおいてあったり、
豊富のことを知ってもらうために、お部屋の名前が地元の地域名だったり(結構読めない、、)
建物の真ん中に子供が遊べるスペースがあったり、
※山田さんは子供ではありませんが、、、
夜中もずーーっと温泉に入れたり!
全てが温泉をたっぷり楽しんでもらうために考えられてました。
豊富温泉 川島旅館
北海道天塩郡豊富町字温泉
電話:0162-82-1248
FAX:0162-82-1270
寒さを楽しむ北海道!!
寒くて部屋に引きこもりがちな冬ですが、あえて雪降る中でトナカイと遊んで、冷えた体を豊富温泉で温め、地元の食事を楽しむ。そんな贅沢な道北の冬の旅をお楽しみください!
書いた人:対木真理
札幌在住。フードディレクター・ライター
北海道の農家さん、漁師さん、加工会社などの取材を行い、生産地情報を集めてメディアや企業へ紹介。北海道食材を使った商品開発の営業業務を行う。
好きな食べ物はスイカ。
こんにちは。突然ですが、トナカイって何者ですか?サンタクロースと同じぐらい耳にするけど、実際はほとんど会ったことがなかったです。